アニメーション出力¶
アニメーション出力はアニメーションを .gif
、.mp4
、.mkv
や .ogg
や画像シーケンスにレンダリングすることができます。アニメーションエクスポート の代わりとなるものです。
動画ファイル形式に出力するには、Krita はまず PNG シーケンスに出力してから FFmpeg を使い、画像シーケンスを動画ファイル形式に変換します。FFmpeg は動画ファイルにエンコードするのがとても得意です。動画ファイルはとても複雑かつ大きくなり、この2つのステップを踏むことが、出力の過程で様々な操作をする最も良い方法になっています。例えば、コンピュータの調子が悪くなり、保存された1フレームがおかしくなった時に、最初に保存された画像シーケンスがあることによって出力前におかしい1フレームを再保存することができます。
つまり出力を開始する前にフレームを置いておく良い場所を見つけておかなければなりません。簡素なアニメーションだけであれば、十分な容量のあるハードドライブの場所を使って Delete Sequence After Rendering を選択します。
画像シーケンス¶
- 基本名
画像シーケンスの基本名です。フレームごとの番号が後に付けられます。
- ファイル形式
シーケンスに出力するファイルの形式です。動画ファイル出力時には強制 PNG になります。高度な出力オプションは ... から編集できます。
- 連番画像の保存場所
画像シーケンスが保存される場所です。人によりフラッシュドライブを使いたい場合や高速なハードドライブにすることもあります。
- 最初のフレーム
範囲の最初のフレームを調節できます。自動的にタイムラインで選択された最初のフレームに設定されます。一部のみを再出力したいときに便利です。
- 最後のフレーム
上のように、範囲の最後のフレームを調節できます。自動的にタイムラインで選択された最後のフレームに設定されます。
- 連番画像の開始番号
フレームは上の 基本名 を使いフレーム番号を追加することで名前が付けられます。これはフレーム番号をどこから開始させるか設定でき、8から10フレームを開始点3で出力すると11と15になります。正確な出力や、0で始まるシーケンスを認識しないプログラムに有用です。
アニメーション出力¶
- 出力
出力されるファイル形式です。GIF 以外すべてはオプションを ... から変更できます。
- 動画の保存場所
出力されるアニメーションの場所と名前です。
- FFmpeg
FFmpeg のある場所です。もしこれがなければ、Krita はアニメーションを動画ファイルとして出力できません。GIF を正しくサポートするには、palettegen 機能を使用するため FFmpeg 2.6 が必要です。
- Delete Sequence After Rendering
出力終了後にその過程で作られた画像シーケンスを削除します。エンコード失敗時にシーケンスを保存しておくか、または空きを作るか選ぶことができます。
警告
Krita は現在透過要素の動画出力はサポートしておらず、代わりに黒として表示されます。これに対応するには、動画出力前にファイルの一番下に色の付いた不透明のレイヤーを追加することができます。
アニメーション出力の準備をする¶
外部アプリケーションをダウンロードして Krita が分かるように紐づける必要があります。アプリケーションはそこそこ大きいため(50MB)、Krita 開発者は通常のアプリケーションとまとめて頒布はしません。これから使うこのソフトはフリーで FFmpeg と呼ばれています。入手と設定はこれから説明していきます。設定は1回だけのもので再度行う必要はありません。
ステップ1 - FFmpeg のダウンロード¶
Windows では¶
FFmpeg の ダウンロードページ を開きます。
release セクションの ffmpeg-release-essentials.zip
とあるダウンロードリンクを選びます。
注釈
shared
とあるファイル名のファイルはダウンロード しないで ください。それは Krita では動きません。
ファイル名が .7z
で終わっていても使用することはできますが、7zip 書庫(例えば 7zip そのもの など)は展開できるプログラムが必要になります。.zip
ファイルの場合、Windows のファイルブラウザを使うだけで開けます。
macOS では¶
上のセクションを見てください。しかし、FFmpeg は代わりに ここ から入手します。FFmpeg ヘッダのある所、左側にある大きな緑のボタンを選びます。また FFmpeg が macOS ビルドを .7z 形式で提供しているため、.7z をサポートする展開ソフトが必要になります。もしなければ、Keka のようなものを試してください。
もしくは大きな緑のボタン下に Download as ZIP と書かれた小さいテキストがあります。それなら Finder を使って展開できます。
Linux では¶
FFmpeg が多くの Linux システムでリポジトリからインストールできます。GIF を正しくサポートするには、palettegen 機能を使用するため FFmpeg 2.6 が必要です。
ステップ2 - 展開して Krita と紐づける¶
Windows では¶
ダウンロードしたらファイルの場所に行きます。FFmpeg ファイルを右クリックして 展開する...
を選択します。ファイルの場所を選んで、ファイルを 'ffmpeg' に名前変更します。
ヒント
C:ドライブに保存するのが最も簡単ですが、どこでも構いません。
Krita を開いて 出力 > 動画
のところで、FFmpeg とある隣のファイルアイコンをクリックします。このファイル C:/ffmpeg/bin/ffmpeg.exe
を選択し OK をクリックします。

ヒント
FFmpeg を違う場所に保存したのなら、<ffmpeg の場所>/ffmpeg/bin/ffmpeg.exe
を選びます。
macOS では¶
FFmpeg をダウンロードした後は、展開し Krita で /Users/user/Downloads/ffmpeg
(.7z をダウンロードした後に /Users/user/Downloads に展開した場合)にリンクします。
Linux では¶
FFmpeg は、リポジトリからインストールしたのであれば、通常 /usr/bin/ffmpeg
にあります。
ステップ3 - アニメーションをテストする¶
ffmpeg.exe が Krita がアニメーション出力魔法に使うすべてのものです。これで準備はできましたので、試してみましょう。
アニメーション GIF を作りましょう。アニメーション出力ダイアログで、出力 フィールドを "GIF 画像" にします。下の "動画の保存場所" メニューから場所を選びます。私はデスクトップに "export.gif" としました。終わったら、開いてアニメーションになっているはずです。
警告
既定では、FFmpeg は MP4 を新しすぎるコーデックでエンコードし、Windows Media Player で開くことができません。なので Windows では動画出力前に、プロファイルを "high422" の代わりに "baseline" を選択する必要があります。
注釈
macOS は MP4 や MKV ファイルを再生できるソフトが標準で付属しません。もしウェブブラウザに Chrome を使っている場合、動画ファイルをドラッグすると再生できるはずです。でなければ、VLC といったプログラムを入手して動画を見ます。